自由と民主主義を語る資格の無い国アメリカ。

 2006年9月20日付朝日新聞夕刊に「アナン氏、米批判」「対テロ戦で人権軽視」の見出し。第61回国連総会の冒頭演説でアナン事務総長は「テロリズムとの戦いを口実に、基本的人権をおろそかにしていること」が結果としてテロ行為を生み出していると指摘し、ブッシュ米政権の対テロ政策を暗に批判した、とある。

 ブッシュは人権とか自由民主主義という言葉を良く使い、敵を非難する口実にもこれらの言葉をしばしば使う。しかし、世界で最もこれらの言葉にそむいているのが実はアメリカなのである。実例を挙げれば、膨大な数になるのだと思うが、自分が記憶している代表的な例を挙げてみよう。

 私が小中学校の頃、ベトナム戦争があった。私は小学校当時から比較的ニュースは見ていたような気がする。米軍による北爆やナパーム弾による焼き払いの映像を記憶している。北爆によって病院や学校が爆撃され、多数の一般人も犠牲になったと記憶している。この北爆のきっかけになったのがトンキン湾事件と言われるものである。

 トンキン湾事件とは、1964年8月に北ベトナムの魚雷艇がトンキン湾で米駆逐艦を攻撃したとされる事件で、これをきっかけに米国は「自衛権の発動」として北ベトナム爆撃を開始した。このトンキン湾事件が米国のでっちあげであったことは外交文書公開で明確になっており、日本政府が1964年当時からトンキン湾事件が米国の謀略であることを認識していたことも明らかになっている。要するに最初から北ベトナム爆撃実施の考えがあり、北爆を実施するために事件をでっちあげたのである。更に日本政府はでっちあげであることを知っていながら米国に協力していたのである。このような最低の行為を行うアメリカのどこに人権や自由や民主主義があると言うのか

 ベトナム戦争でアメリカがやったことは非人道的なことばかりである。ソンミ村虐殺事件は、たまたま明らかになったが、同様の民間人虐殺事件を日常的に行っていたのは確実である。これは現在のアフガニスタンやイラクでも言える。基本的にアメリカと言う国は白人以外を人間と考えていない。多分、白人以外は猿か、野蛮人くらいにしか考えていない。そうでなければ、これらの非人道的なことが出来るはずが無い。非常に危険な枯葉剤の散布。これによる被害の象徴的な存在がベトちゃんとドクちゃんであった。散布した元米兵にも被害が出ているらしいが米国はそれを隠す。その当時の少年雑誌、多分、少年マガジンかサンデーだったと思うが、爆弾の解説が載っていた。ペン形爆弾もあったように記憶している。何だろうと拾っていじくると爆発するのである。当然、子供達が犠牲になる。それから地上で爆発せずに、一旦バウンドして爆発し、金属片を撒き散らす爆弾。被害を多くするために爆弾の中に釘等の金属片を入れる昔の過激派達の手法の先取りである。更に人間の身長程度の高さにバウンドさせてから爆発させると言う念の入れようである。これらの爆弾やナパーム弾は現在問題になっているクラスター爆弾の前進である。

 1989年12月にアメリカ軍はパナマのノリエガ将軍を麻薬密輸の容疑で逮捕すると言う名目で武力侵攻した。この事件は表向きは、麻薬密輸を名目にしているが、本当のアメリカの狙いはパナマ運河を有するパナマの内政をコントロールするためであった。私は、良く理解していないのだが、この手の軍事侵攻をグレナダやリビアでもやっている。要するに自分の言うことを聞かない国に対しては武力でやっつけると言うやり方を。これは、国連総会で非難決議が採択されたにもかかわらず、アメリカは謝罪も補償もしていない。

 1990年8月2日、イラクがクウェートに侵攻した。10月10日、米下院公聴会でクウェートを奇跡的に脱出してきた15歳の少女、ナイラが衝撃的な証言をした。「病院に乱入してきたイラク兵たちは、生まれたばかりの赤ちゃんを入れた保育器が並ぶ部屋を見付けると、赤ちゃんを一人ずつ取り出し、床に投げ捨てました。冷たい床の上で赤ちゃんは息を引き取ったのです。本当に怖かった・・・・」と。ところが、ナイラはワシントン駐在のクウェート大使の娘であり、イラク侵攻時にクウェートにいなかった、即ち、事実無根のヤラセだった事が停戦後に暴露される。もともと参戦に消極的だった米上院議会は、この証言の影響もあって、5票差で参戦決議を通すことになる。

 1991年1月24日、米英地上軍がクウェート、イラクに侵攻開始した。翌25日、サウジアラビア・カフジの海岸で原油流出の影響で油まみれになった海鵜の映像が全世界に流された。この時点で原油流出の原因は不明であったのに、4時間後には父ブッシュは「イラクがペルシャ湾に原油を意図的に流出させ環境テロをおこなっている。」と発表した。しかし、本当の原因はアメリカ軍の石油貯蔵所の爆撃によるものだったのである。
アメリカと言う国に真実は存在しない。また、イラクにおいてアメリカは劣化ウラン弾を使用した。飛散した劣化ウランによって白血病やリンパ性がん、その他の症状の発生や先天性異常を持った子供が生まれている。しかし、米国防総省や英国防省は共に劣化ウラン弾による環境や人体への影響を認めていない。

 では、アメリカはいつからこのような国、即ち、謀略と侵略の国になったのであろうか

 メイフラワー号に乗ってきた当時からなのである。インディアンを彼らは最初から人間とは考えていない。後からのこのこ大陸に来たにもかかわらず、インディアンを排除するべきものとした。最初から謀略と侵略で血を流すことを好む人間どもだったのである。インディアンを排除する戦いにおいて頭の皮を剥いだ数は圧倒的に白人が剥いだ数の方が多いのである。何と野蛮なことをするのであろうか。それがアメリカ人、即ち、白人の血なのである。生物兵器は早くから使用している。1700年代には白人の天然痘患者が使用した毛布をインディアンに送り、インディアンの人口を半減させている。私が、アメリカと言う国は白人以外を人間と考えていないと何度も言っているが、これは決して嘘ではないのである。なぜ、日本に原爆を2発も投下したのか。日本人を人間と考えていないからである。実験動物程度に考えているのであろう。

 逆らう人間や国を力で服従させる。その為には謀略も残虐も何でもあり。それが移民開始時からの、建国開始時からのアメリカのやり方だったのである。

 こんなアメリカに媚を売る日本の政治家どもを私は許すことが出来ない。真の独立国家日本を目指すのなら、憲法改正ではなく、まずアメリカ追従を止めるべきである。真に愛国心があるなら、アメリカから自立した日本、アジアのリーダーたる日本にするべきである。

(2006年9月24日記)

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